2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

かわいそうだから可愛い、という怖くて迷惑な話

☆ひとのかわいそうな様子を見て「可愛い」と喜ぶ性質をもつひとは非常に困ったひとである。 ☆父がそういうひとだった。まだ私が幼かったころ、たびたび高熱にうなされる私の顔をのぞきこんでは「かわいそうに…。」とさもうれしそうに言う父の顔に困惑したも…

思春期をぶっとばせ

☆「だって将来、油まみれで働くの、いやだもん。」 東京の有名大学を受験しようとしていたらしい上級生があるときこう言った。町でいちばんの進学校に通っていたハンサムな彼は、もともと賢いうえに予備校通いもして家でもたくさん勉強していたのだろう。な…

こんにちわ、シネマ倶楽部

☆のちに「遊興団体」(笑)と化したシネマ倶楽部は、自主映画の監督Kちゃんが作った、もともとは映画を作るための集団だった。 ☆二十歳そこそこの私が某バンド(もちろん無名)に在籍したとき、とあるハコによく出入りしていた。Kちゃんはそのハコのスタッフ…

競馬のない人生は影のない馬

☆20年来の競馬好きだが、わけあって何年か競馬断ちをしていた時期があったため、それ以来いまだに浦島太郎状態から抜け出せずにいる。 それまで競馬の本を月に数冊買って熟読していたのが、本も読まない、競馬中継(これもなつかしい言葉になってしまった)…

コドモの慾望

☆もしもコドモのころ慾しかったもの全部を手に入れていたら、当たり前だが、確実に大変なことになったはずだ。 ☆まず各種化石、恐竜(生前)、サターンロケット、きれいな石ころ、お姫様(国産)、お城(洋もの)、おやつ、つぼ振りのおねいさん、アメ車、巨…