読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

性別「・」

うだうだ 幼年時代 私事

☆小学校高学年のころのこと。コドモの書類になぜかあった「男・女」の「・」や、「男 女」の「 」に丸を付けつづけたあの日々は何だったのかと思う。

まず性別が女というのが気に入らなかった。しかし男になりたいわけでもない。「男と女の中間」や「両方」を望んだわけでもなく、人間でいること、生きていることに対して抵抗が生まれた時期だったのではないか。両親はなぜ私を製造してしまったのか、と考えるくらいには私は疲れていた。

小学生の日々は気だるい。教師や親の命令に従うよう毎日々々調教され、その一方で学校、あるいはオトナが決めた範囲内で自発的であることも求められる。まずこの時点で頭が大混乱を起こす。またコドモ同士でもいろいろある。私の場合、基本的にのけ者で、そのせいか靴がよくなくなった。真冬の雪の中、上履きで帰宅したこともある。いまでも、知らない人を見たら泥棒と思う癖が抜けないというか、人を見て泥棒と思うことになんの抵抗もない。ひとは盗むものだ。

家に帰ればヒステリックな両親が気まぐれに癇癪を起こしはしないかと常に顔色をうかがわねばならなかったし、それまでシェルタアの役割を果たしていた祖父母の家は、いとこ四人に占拠され騒々しいだけの場所に成り果ててしまっていた。コドモのころからお金と「文化」と居場所には縁がなかった。

☆「・」や「 」に丸印をつけ続けたのは、生まれてきたのが運の尽き、とうすうす感じ始めたころだったのだろう。

広告を非表示にする